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Channel: ツェーイーメン ~福本漫画感想日記~
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賭博堕天録カイジ 24億脱出編・第263話『僥倖』感想 ~幻の最恐布陣~

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※年表&ワン・ポーカー戦歴

http://ameblo.jp/fake-or-bluff/entry-12293133639.html

 

前回、ワン・ポーカー最終戦について、チャンは3での先行レイズという戦略の謎を語りだしました。

 

一見して定石にそぐわない選択でしたが、それでもカイジには確固たる根拠があったようで、∴穴についても言及。

しかし、やはり開けるには至らず、万事休すと言っても過言ではありませんでした。

 

 

24回戦開始時、二人の陣容は↓の通り。

 

カイジ/和也 []=隠しBOXカード

U・D U・D
A・3 A・5 LIFE(5+3・7)

[A・A・8] [A・8・4]

 

正規ライフの数では2つ劣るものの、隠しBOXに残るAの数はカイジが上回る状況。

二人の戦力は拮抗していました。

 

 

ただ・・・それは∴穴に気付くまでの認識。

 

和也だけが有する第2の矢、更なるBOXの発覚により状況は一変。実は計り知れない大差が開いていたのです。

 

もしも∴穴に気が付かなかったなら、カイジは入れ替えたAを素直に提出していたことでしょう。

 

どうせ相手もA、それなら僅かな2の可能性に臆してはいられない・・・降りられない・・・

下手をすれば命まで注ぎ込み、結果

∴穴はまさに値千金の発見でしたね・・・。
 
しかし回避したとはいえ、カイジに第二の隠しBOXは使えません。
和也が援軍を得たことで、カードのぶつかり合いでは勝機がないと分かっただけです。
 
この発見で利するのは、唯一その「気づき」の認識。
 
何故なら和也が把握しているのは、カイジが一つ目の隠しBOXを開けて3枚のAを手にした事までです。
事実・・・カイジも隠しBOXを開けたことで、和也は自らのイカサマをも正当化。後ろめたさが無くなったことで表情にも余裕を見せました。

 

その証拠が2つ目のBOXの存在ですね。

やはり∴穴による隠しBOXでも、手元に対応するライトは存在したのですね。
 
これはカイジの憶測についての描写ではありますが、まず間違いない解説の中で描かれているので真実と捉えていいはず。

 

 

そして和也の気配は、カイジの隠しBOX使用を受けて弛緩しました・・・。

並ばれたという焦りが見えないのは、つまりある程度それを望んでいたからに他なりません。

 

∴穴による隠しBOXが絶対的であり、如何なる場合にも対応できるという証拠ですね。

 

 

カイジが最強布陣を考えると、まず必要なのは・・・もちろんA。

 

そしてKやQも必要です。

これは一つ目の隠しBOXに続いてのA連打ではあまりに味気なく、出来る限り真剣勝負の体を保ちたい為。

 

ただ、真剣勝負の為のK・Qなら、もう一つ理由は考えられそう。

 

24回戦での隠しBOXを含めた二人の所持するAは5枚ですが、それまでの23戦で5枚が提出済み。Aは都合10枚見えています。

設定上の最大許容枚数は12枚なので、Aばかりを隠し持っているとその後の引き次第では13枚を越えてしまいます。

 

20回戦までのボードは消去済みなので、対戦相手が記憶しているかにも依りますが、これはバレてしまえば明らかなイカサマ。

もっとも、既にお互いにイカサマをしているのは承知の上ですが、あくまでも相手にはイカサマしていない体で戦っている訳ですから、言及されれば言い逃れが出来ません。

 

かといって全ての審判はマザー・ソフィー頼みですから、不正が露呈してもペナルティは望めません。

とはいえ和也はあくまでも真剣勝負を望んでいますし、そういったいざこざ自体を避けたいでしょう。

 

せっかくのAが提出できない紙屑と化す可能性もあるので、K・Qは保険としての備蓄なのかも。

まあ長々と書いておきながら、大したことではありませんけれど・・・。

 

 

そして最も重要なのが、カイジが開けた一つ目の隠しBOX対策。

和也の受けて立った態度からしても、その存在は明らかです。

 

つまり、隠しAを殺す2!

 

この切り札を仕込んでいる事でしょう。

何だコレ・・・!?(°д°;)
容赦無いな。
 
これもあくまでカイジの想像図ですが、先述の理由もありますし、流れからして信憑性は高そう。

Aを食うための2が3枚ほどかな・・・推測していましたが、完全に想像を超えていた。
まあ、そもそもカイジがイカサマ合戦に受けて立った場合の対策なので、もう出し惜しみはしないという事か。

 

 

問題は、この隠しBOXの要である2の出しどころ。

チャンは当然、カイジが隠しBOXを開けてA3枚を入手した24回戦だと気付きました。

 

実際に和也は出したのでそれで正解ですが、逆に言えばタイミングが明白だからこそ、逆にAで来る可能性もありました。

私としても散々危惧していた部分です。

 

 

ただ、フィフティーフィフティーでも勝機が見えたのは事実。

 

カイジは二つ目の隠しBOXが使えなかった訳なので、蹂躙されるだけではないと気付いただけでも僥倖ですよね。

なるほど。懇切丁寧に、一つずつ解説が成されていますね。

 

単にフィフティーフィフティーの確率に賭けたのか、それとも更なる気付きや考察によって2であると断定するに至ったのか・・・。
その再注目される部分は、次回に明かされるようです。
 
いよいよ核心に迫ってきたようで、続きが気になりますね。
 
 
ただ、余談ですがタイトルはワン・ポーカー種明かし編ではなく24億脱出編ですから、まだまだ逃走成功への障壁はあるはず。

 

正直なところ・・・種明かしはレンタカーを借りた後でもいいから、早いとこ坂崎家に寄って最低限約束を果たしてほしいという気もします。
野暮すぎますが、モタモタして無一文エンドだけは避けてほしいので・・・。

 

 

・週刊ヤングマガジン№49より

 
※単行本情報
ワン・ポーカー編15巻&トネガワ6巻・11/6
ワン・ポーカー編16巻・12/6
新黒沢12巻・12/27
 

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