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Channel: ツェーイーメン ~福本漫画感想日記~
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賭博堕天録カイジ 24億脱出編・第282話『開錠』感想 ~現状維持の幸福~

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前回まで・・・紆余曲折を経たチャンは、遂に6億を預けたコインロッカーの前に帰ってきました。
 
 
チャンはなかなか扉を開ける決心が付きませんが・・・とはいえ前回コメントでムーさんが仰っている通り、周囲は静かな平和そのもの。
 
もしロッカーから6億が発見されたなら、事件として立ち入り禁止の措置が取られるなど、警察が駆けつけて騒然としているはず。
チャンも恐らくは無事と、自分自身に言い聞かせて気持ちを落ち着かせました。
 
しかし・・・危険物ではない以上、警察は署に持ち帰って持ち主を待つだけであり、現在は粛々と引き揚げた後かもしれません。
状況証拠だけで真実を推し量るのは不可能です。
 
チャンはようやく肚を括ると、鍵を回しました。
そして歯を食いしばりながらコイン投入・・・!

 

 

一世一代の開錠が行われていた・・・その頃、

 

廃屋のカイジとマリオは、不安に押し潰されそうになりつつもチャンを信じて待機を続けていました。

 

約束していた帰還予定からは、既にほぼ丸一日が経過。

チャンがアクシデントに見舞われたのは間違いありません。

 

もちろん、二人も今日がコインロッカーの使用期限日であることは分かっています。

しかし二人には成す術もなく、ただチャンが間に合う事を祈るばかり。
 
カイジたちが先回りしてロッカーに何か細工していた・・・という心配は杞憂だったようですね。
しかし、考えてみればそもそも二人はチャンが預けた駅名を知らない上に、仮に分かったとしても技術が無いので開錠は不可能。
その技術を持った人を探す時間もありません。
 
しかも行き違いを防ぎ、今ある金を見張るためにもマリオは残してカイジだけが向かうことになるでしょうが、ここで3人がバラバラの単独行動を取るリスクは高すぎる。
 
駅に連絡を取って開錠を待ってもらう、あるいは取り置きしてもらう・・・という場合も、中身が6億円ですから警察を伴った経緯の聴取があることでしょう。
上手く切り抜けられればいいものの、場合によっては逮捕案件ですし、そうなればカイジとマリオの金も危ない。
 
ここは下手に動かずに慌てないのが吉。
チャンへの信頼を動かさないのが正解かもね。


一方、チャンは懇願を超えた祈りに目を閉じながら・・・
遂にロッカーオープン!
 
3日間に渡る苦労の絶えない旅路、そしてカイジたちの待機の選択は実るのか・・・?
 
そこには・・・!
 あああ・・・・・
あったぁぁぁあああ!!!!
(*。◇。) 
 
良かった・・・怖いよもう・・・。
でも正直、あっさり無事とは意外だったな。
 
前回コメントでも消滅していた前提での予想を沢山いただき、いずれの考察も可能性を持った素晴らしいものでしたから・・・なかなかの肩透かしを食らった気分。
 
とはいえ一安心には違いない
神様ありがとう!!
 
奮闘が報われたね・・・!
これは感極まるのも当然。
 
先行きの見えない焦燥から解放され・・・
先ほどまでは歪んで見えた駅前の光景が、今は光り輝くかのよう。
 
幸福とは、とどのつまり現状維持。
全身全霊を捧げても失った時を考えれば、ただ目の前にあるべきものがある・・・それだけで幸せなのかもしれません。
チャンは一人っ子政策に反して生まれた、いわゆる闇っ子。
10歳で母の元から引き離され・・・もう何年が経過したのでしょう。
 
必ずや大金を持ち帰って、正式に戸籍を取って、そして胸を張って母の次男として再会しようね。
間違いなく、チャンは報われるべき人間だよ。
 
 
・・・とはいえ、充実感を募らせているチャンには水を差すようで悪いのですが、駅側がコインロッカーの中身を改めるのは、3日の使用期限が完全に切れた4日目が一般的とのこと。
 
つまり6億がセーフだったのは当たり前、チャンの気苦労はある意味一人相撲でもあったわけです(;^_^A
まあ結果が同じならどうでもいいけどね・・・。
 
 

含み笑いが止まらないチャンですが、まだ完全に気を抜いてはいられません。

家に帰るまでが遠足。
廃屋に帰るまでが破棄遠征です。
 
ここからチャンにとってヤマの2つ目、廃屋探しが始まります。
やはりメモを失っている以上、例のカエルポスターの記憶が頼りとなるのでしょうか。
母親との再会を果たす為にも、まだ油断せずに乗り越えてほしいですね。
 
 
・・・そろそろ、和也側の動向も知りたいな。
あのまま和也がブルーシートの上で目覚めたなら、状況的にカイジが命の恩人であることにも気づくはず。
 
既に完敗を認め、黒服たちに連絡して追手を引き揚げさせているかもしれません。
その場合は24億脱出編そのものが一人相撲の記録とも言えてしまいますが、3人にとっては石橋を叩いて渡るのは当然。
そこは別問題かな。
 
とはいえ脱出編も終盤の様相ですし、逃げ切った後のストーリー展開が気になります。
次の対戦相手は誰なのか、そこに至る動機も含めて、いずれ辿り着く会長戦への道筋がこの章の中で見えてくると嬉しいな・・・。
 
 
・週刊ヤングマガジン№25(2018/06/04号)より。
 
※以前チラッと触れていたトネガワ関連のミニゲームについて、ほぼ完成しました。明日公開します。
 

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