日本テレビ系で2018年7月15日より『日曜ドラマ』枠(日曜22:30 - 23:25)で放送。
初回は30分拡大なので22時からのスタートです。
追加キャスト
間宮祥太朗(未崎セイギ)
小関裕太(氷川ユウキ)
加藤諒(真鍋チカラ)
岡山天音(佐島ヒロシ)
杉野遥亮(早乙女スナオ)
ケンドーコバヤシ(未崎サクラ)
梅沢富美男(在全無量)
小池栄子(後藤利根雄→後藤峰子)
敬称略
なるほど、なかなかツッコミ所が多い。
まず、基本的に私は実写化作品は原作と切り離して、全く別物と思って楽しむことにしています。
改変、再構成のオリジナリティにこそ制作陣の熱意が表れますね。
その上で、
これより・・・一旦全ての情報に対して否定から入ることにより、作品へのハードルを下げ切っておく作業を開始します。
視聴時に多少の改変には過敏にならず、純粋にプラス材料を楽しむための毒抜き。
よって以下は全て戯言。
まず・・・てっきり出演の決定していたNEWSのお三方がユウキ、ヒロシ、ミツルを演じるものと思っていましたが、今回判明した主要人物には名前がありませんね。
配役が変更された可能性もありますが、友情出演、カメオ出演程度なのかな。
ただ、昨日には加藤さんと小山さんに続いて手越さんにも同様の不祥事が発覚しています。
正直、福本作品ファンとしては零にこんな状態のグループが関わってほしくないですし、結果的に炎上商法のような形に巻き込まれたのが本当に腹立たしい。
ですからむしろ脇役であればあるほど有難いかもしれない。
そして・・・ユウキ、ヒロシの二人に、オリキャラとしてセイギ、チカラ、スナオが追加。
どこか人狼ゲームの村人のデフォルト名のような名前が並びました。
零・勇気・桜・正義・力・素直か・・・
小太郎が言うところのチーム神風要素がさらに強まったな。
まず、セイギはなんと末崎さくらの弟という設定。
白髪という外見、そして自分の信念を持っているという設定からも、孤独な天才感が伝わります。
あるいは今回では名前が出ていませんから、ドラマ版での標ポジションなのかもしれません。
ケンコバさんが演じるコメディー的な兄との対比も効きますし、可能性はありそう。
ケンコバさんは信頼に厚く、軽薄な印象は無いので末崎に似合うは分かりませんが、芸能界でも一二を争う福本作品マニア。
作品の趣旨は汲み取って下さるはずです。
チカラとスナオは義賊メンバー。オリキャラなので立ち位置は始まらないと分かりませんね。
ただ、スナオ役の杉野さんは
>チカラ、ヒロシと一緒に3人で零についていくスナオを演じます。
と語っていますから、義賊チームは零、チカラ、ヒロシ、スナオの4人ということですね。
・・・あれ、ユウキとミツルは?
そのユウキ役の小関さんのコメントは、
>僕が演じるユウキは、クールで頭脳派というキャラクターです。
え、ユウキってクールでも頭脳派でも無かったよね・・・。
原作で当てはまるのは板倉ですが、板倉役は判明していないのでユウキがそのポジションを担うのかな。
ミツルに関しては存在すら判明していませんが・・・最序盤で退場する役なので今回の主要面子には名前が無いのか、あるいは存在自体消去されたか。
ちなみにヒロシも違和感があり、
>僕が演じるヒロシは、あることをきっかけに零に救ってもらってから零をとても尊敬し、頼りにしています。
ヒロシは途中でチームから離脱しましたし、やや私欲の強い性格で零とは対立する節もありましたよね。
零を尊敬するという説明だけなら、こちらこそユウキじゃないのか。
役の岡山さんはメガネも掛けていますし、ユウキの役作りに思えるな。
何だろう・・・個人的な印象では、
セイギ→標
ユウキ→板倉
ヒロシ→ユウキ
チカラ→ヒロシ (加藤諒さんはかき回し役に向いていそうなので。)
スナオ→ミツル
という謎のパズルが完成した。
今回は零のタイトルも「ゼロ」のカタカナ表記なので、主要な挑戦者は全員カタカナで揃えようという狙いなのでしょうか。
原作の知識を持って見ると、逆に混乱するかもしれません。
次に、大ボス在全は梅沢さん。
一見すると似合っているかもしれませんが、個人的には最も遠い気がします・・・。
なぜなら・・・在全は他の福本作品のボスキャラとは違い、威厳や畏怖を抱かせる態度は表には出ません。
基本的には緩いながらも、ちょっとした台詞や行動に秘められた狂気が見え隠れするタイプです。
梅沢さんは外見からして強面だったり、歯に衣着せぬ高圧的なキャラクターが世間にも刷り込まれています。
一般的に想像される悪役像としては適任でしょうが、こと在全に関してはむしろ真逆に位置する気がする。
梅沢さん自身も、>挑戦者たちを思う存分いじめ抜いて、視聴者に嫌われたら本望です。
と語っていますが、まず役の宣材写真で啖呵を切らせていることからして演出面でもやや不安が残ります。
最後に、在全の右腕である後藤は小池さん。
やはりGP帯のドラマに全員男では企画が下りなかったようです。
巨大企業のトップの美人秘書、テンプレ的設定ですが、気の強い方ですから役に似合うのはよく分かります。
演技力は間違いなく高いですし、体裁的にはハマりそうな予感。
ただ・・・例えばカイジで遠藤役を演じた天海さんも、天海さんなりの遠藤を作り上げて完璧に仕上げていました。
しかしその100点は遠藤としての演技へではなく、あくまでその代わりに登場した別人としてのもの。
「浪花節だろ、人生は!」
「気が付け、行動なんだよ人生は・・・!」
「50点・・・!」
壮年期を超えた辺りの俳優さんと小池さんでは、どうしても雰囲気が違う、重さが違う、イコール受ける意味合いも印象も変わってくる。
もうそれは演技力など関係なく仕方ない事ですから、後藤関連は原作を安易にトレースせず、いかに大きく切り離しながら作品に溶け込ませるか、脚本・演出の力が鍵になると思います。
あとは脚本の小原さんが連続ドラマを担当するのは10年ぶりらしいことなど、心配を始めると際限ないのですが、何を言おうがひと月後には始まります。
要は主演の加藤さんが仰っている
「原作のゼロをトレースするのではなく、自分たちにしかできないゼロを作り上げていきたいと思います」
の言葉に尽きます。
ここまで書いた通り、今回の設定・キャスティングでもその狙いは大いに伝わりました。
つまり零ではない、ゼロという新たなコンテンツを成功させるための挑戦。
その奮闘する姿を応援しつつ、まっさらな気持ちで楽しみたいと思います。